【映画】TYTD!若くして死ぬ:なぜ映画館には拍手喝采を送る文化がないのか【感想】
どうもこんばんは、興奮冷めやらぬ私です。
日頃、感じていたことではあるのですが、私は映画館で映画を観ることが大好きな一方で、映画が終わったあと目の前に真っ白なスクリーンを突きつけられる寂しさがどうしても苦手です。
あのスクリーンを前にすると、最高潮まで達していた興奮を深呼吸して喉の奥に押し込めなければならない。
映画が終わって、指笛を鳴らしスタンディングオベーションする人を見たことがありますか?
雄叫びあげて全力の拍手を送る人に会ったことがありますか?
私は少なくとも無いですし、今日も高ぶる気持ちを抑えきれず、劇場が明るくなってから指先だけで小さく小さく拍手したら隣にいた姉に失笑されたわけですが。
この映画の公開が終わる頃には、映画館で拍手喝采スタンディングオベーションは当然の文化になっているのではないかと、それくらい、黙って家に帰ることの難しい映画でした。
映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』最っっっっ高でした!!!!!
いつもなら印象に残ったエピソードをピックアップしてあれが良かったこれが良かったとテンションに任せて書き連ねるところですが、今回は「最高」しか言えないし全てが「最高」なので内容については「最高」とだけ言っておきます。
ストーリーそのものはあらすじが全て語ってくれる素朴なものでした。
素朴だからこそ熱くて、共感できて、人間味があって、悲しくて面白くて、楽しかった。
そしてどの方面のどの人が観ても絶対に吹き出さずにはいられないだろう随所にちりばめられたギャグ、嬉しいキャスティング、勢い、ライブ感、熱量。
エンディングが終わった瞬間、拍手を送りたくて仕方がないと腕が疼いたのはきっとスクリーン越しとは思えない”生”感も原因の一つでしょう。
終わって幕が下りて、そしてもう一度幕が上がれば当然そこにキャストが並んでいて劇場の壁の向こうには無数のスタッフがいて、拍手を届けたい人間がそこにいるものと思わせるほどの、”生”感。
叩き付けられる生命力が尋常じゃなかった。
あと頭をからっぽにして観られると試写会で一足先に鑑賞していた姉は言いましたが、頭をからっぽとか、そういう次元でもなかった。
頭で考えてる場合じゃなかったです。
世界観にひたるとかそういう次元でもなかったです。
真っ正面のスクリーンから滝のような勢いで溢れてくるTYTDを全身で浴びる。
流れるTYTDはあまりの勢いに掴むことも出来ずにどんどん後ろへ通り過ぎていってしまう、それを惜しむ間も惜しいから、全身でTYTDを浴びる。
それが楽しくってしょうがない。
そんな作品でした。
BGMどころか作品のフロントでガシャガシャ掻き鳴らされる音楽もどれも最高で、あの全身をふるわせる音の迫力は映画館の大規模な音響機器で聴ける幸せに勝るものは今のところそう思い浮かばないので、ディスク化されたら家で観ようと思ってる人はぜひとも今すぐ最寄りの劇場でチケットを予約してください。
そして明日すぐに映画館で観てきてください。
でなければ死んでも死にきれないことでしょう。
私はオープニング、サビに入った瞬間にこれを映画館で聴けてもう未練はないと浄化されました。地獄の音楽なのに。
映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』
地獄の門を開いたらそこは、天国よりも天国でした。
行った人にしか分からないか笑